10日で勉強!囲碁ノート

2日目…地を広げる - [6]自分の地を増やす

囲碁は自分の陣地を広げて、相手よりたくさん作った方が勝ちになるゲームです。自分の陣地を「地(じ)」と言って、碁盤の上の19×19路の線の交差点の一つ一つを、何目の地と数えます。この自分の地を互いに増やし合うのと同時に、相手の地を減らしていきます。自分の地を10目増やすのと、相手の地を10目減らすのは同じ価値があるからです。そこで、さまざまな争いが起こり、複雑なゲーム性が生まれるのです。少しずつ、ゲームのコツを覚えていきましょう。

●2日目…地を広げる


[6]自分の地を増やす

囲碁は地が多い方が勝ちですから、互いに自分の地を増やすのが一つの目的です。
30図 黒と白が同じ2手ずつ打ったところです。ここから、黒が地を増やすことを考えてください。黒1で自分の地を増やします。白2も白の地を増やしています。こうやって、互いに自分の地を増やしていきます。黒1、白2以外にも、自分の地を増やす打ち方はいろいろあります。

30図


31図 今度は、黒1で自分の地を増やしました。それに対して、白2と打って左上を白地にするかもしれません。黒3、白4のあと、黒5と打てば、前図より黒が増えたように見えませんか。上辺も黒地が増えて、右下も前図と同じ黒5に打てましたから、黒がうまく打っているのです。黒の立場からすれば、自分の地を増やすのに成功しました。

31図


32図 では、白の立場で考えて見ましょう。黒1と打たれて、上辺の黒地を増やされたら、白2と下辺の白を増やします。上辺がダメなら下辺で取り返そうというわけで、立派な考え方です。黒3には白4と左辺の白の陣地を守りました。次に右下は、黒5と白6で互いに自分の地を増やします。

32図


【実戦例④】33図 黒1と白2で打ち始めました。黒3は右下方面を黒地にしようとしています。白4で黒の進出を止めて左側は白地にするつもりです。白6と白8で左上の白地を増やしてから、白10と止めて、白もいっぱいに広げました。

33図


34図 続いて、黒1から黒3で下辺の黒地を増やし、白4から白6で上辺の白地を増やしました。お互い自分の地を増やす手を繰り出しています。

34図


35図 黒1から順番に見てください。それぞれの地を少しでも増やしながら、互いの境界線を決めていきます。こんなふうに終局に向かっていきます。

35図



●2日目…地を広げる


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